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Answer PSB3

Q PSBやえひめAIの使い方がよくわかりません。海水水槽でも使う事ができますか。

A 私の個人的な見解を述べさせていただきます。

 PSBやえひめAIのようなバクテリアの培養液を水槽に投入する場合には大きく分けて2つの考え方をしなければなりません。

1「生きたバクテリア群」が飼育水の改善に寄与する?

 一般的なPSBには光合成細菌とその他の雑菌が含まれています。PSBのみを純粋に培養するにはかなり専門的な知識と培養態勢が必要で、コストも掛かります。
一方私のこれまでの光合成細菌の使用経験からすると多少の雑菌の混入はさほど大きな問題とはならないようです。しかし培養液のあの強烈な悪臭は光合成細菌の臭いではなく培養過程で同時に増えてしまった他の雑菌がもたらすものだとされていますので、悪臭を少しでも抑制するという観点からは雑菌の繁殖を抑えることの意味は大きいのですが、素人にはまず不可能だと思ってください。

 弊社は「光合成細菌は買って使うものではなく、自分で増やして使うものだ」という持論を持っていますので、匂いのデメリットは自分で克服してくださいというスタンスでお願いをしています。

 一方のえひめAIの方はもっぱら心地よい酵母臭がメインですから悪臭と感じる方はいないと思います。こちらもWEB上に作り方が紹介されていますので、ご自分で作られれば安く大量に作ることができます。

さて匂いの話はこれくらいにして本題に戻ります。

 PSBもえひめAIも溶液の中に大量に生存しているであろう有益な菌群を水槽の飼育水に添加して水質改善に寄与させるというのが使用目的の大きな柱であることは否定いたしません。
淡水の水槽では期待通りの活躍をしてくれるようです。
ただ残念なことに弊社のPSBもえひめAIも塩分耐性を持っていません。(意図的に塩分を加えた培養液では増やすことができません)従って菌群を生きた状態で働かせるという一つ目の目的は海水水槽では果たすことができません。
海水中に投入した培養液中の菌群は短時間の内に死滅するものとお考えください。 

2 他にも何か意味があるの?

 実は菌類が培養液の中で増殖する過程においては仲間を増やすばかりでなく、自分たちの仲間や子孫に対して有益な物質を大量に作るという働きをしてくれます。ヨーグルトにチーズ、お酒や味噌醤油、味の素と私たちの身の回りには随分と微生物のおかげを被っているものがあります。

 そうですPSBやえひめAIの溶液の中には生きた菌体の他にそのような「お宝」とも言える有用物質も大量に含まれているのです。それらの物質はすでにHさんの海水水槽で活躍している様々な有用微生物に対しても何か有効に作用する可能性があるのです。それらは塩分濃度の多少とは関係なく彼等の活性を高めて水質改善の効果が期待されることになるのです。

そう考えればPSBやえひめAIは海水水槽でも有効に働くと言えるでしょう。

 有用微生物を水槽管理に用いると言うことは微生物そのものの働きを期待するという一面と、彼等が作り出した様々な有用成分(菌体内の成分も含めて)を供給することで水槽内の既存の有用微生物の活性を高めるというもう一つの重要な因果関係があることを忘れてはなりません。

 ペットショップでは様々な微生物資材が売られており、それぞれ他にはない優れた水質浄化能力を謳っていますが、はたしてそれが水槽という特殊な環境の中で本来の働きを示してくれるのでしょうか?
私は懐疑的に考えています。
 既に水槽内に棲み着いて日々Hさんの水槽環境を維持してくれている有用細菌群はいわば水槽内のエリートで、熾烈な生存競争を勝ち抜いてきた勝ち組であると思われます。そこに他所で培養されたよそ者のバクテリアが投入されたとして、果たして彼等が水槽内の一員として活躍できるのでしょうか?
 実験室の中では優れた効能を示した選りすぐりのバクテリアであっても、それが全く環境の異なる新たな水槽の中で期待通りの効果をもたらすという保証はどこにもありません。生き残れるかどうかすらも定かではありません。

 ことほど左様に、すでに立ち上がっている水槽には生存競争を生き抜いた最強のバクテリア群が盤踞しているのです。バクテリアは本来排他的なものですから、それらの先住者を駆逐して新たな優占種になることは並大抵のことではありません。おそらくそこには先住者と侵入者との熾烈な殺戮の場面が展開されるのでしょう。従って現状を改善するためとは言え、安定状態にある微生物環境の中に新たなバクテリア群を投入することに過大な幻想を抱いてはならないのです。

 もうご理解いただけたと思います。
PSBもえひめAIも水槽内に投入して菌群がそこそこの働きをしてくれるのは当初だけであり、やがては既存のバクテリア群に排除されて単なる「餌」になってしまうのが関の山です。ましてや海水水槽ではごく短時間の内に死滅してしまいます。
 彼等の持っている本来の役割は生きていようが死んでいようがあまり大きな違いはありません。結局のところ菌体内の成分や培養液中の有用成分が水槽内の既存のバクテリア群の餌になることなのです。
このように考えると、淡水でも海水でもさほど差はないことがご理解いただけると思います。淡水の場合には多少生き残る時間が稼げるので、若干のアドバンテージが期待できるのかも知れません。

 微生物資材を用いて効果を上げるには「量」との相関関係を忘れてはなりません。その意味で私は「自分で(大量に)作る」ことをお奨めしているのです。
光合成細菌は増えたかどうかが色で分かるという大変ありがたい性質を持っています。えひめAIも匂いやpHで判断することができます。また作りすぎても家庭菜園や園芸用に転用でき、植物の成長や実りを助ける働きを示します。

如何でしたか、Hさんもご自分で作ってみたくなりませんか?