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Answer  PSB12

Q 農業用に光合成細菌を培養しているのですが、色にバラツキがあります。
赤色がうすいままのものは、あまり増えていないということでしょうか?
また緑色のが1本だけできて、臭いも少し違います。これは緑色の光合成細菌ですか?

A 培養中の光合成細菌の色にバラツキがあるのは良く経験するところです。
おそらく種菌の量や培養エサの種類や濃度などが微妙に異なるのではないでしょうか。
気温が下がってきましたので、増殖スピードが遅くなっていると思います。
気温の高い時期には多少の条件の違いがあっても一気に赤くなるので気にならないのですが、この時期には微妙な差が「見えやすい」のかも知れません。
海藻エキスなどを使いますと、ただただ黒い色から変化しないこともあります。
エサが濃すぎたり種菌が少なすぎたりすると、光合成細菌以外の従属栄養細菌が優勢となって色が変わらずに「腐敗臭」が感じられることもあります。
緑色の光合成細菌もいるのですが、通常は赤い光合成細菌と一緒に増殖をして緑色を呈することはないのではないかと思います。

光合成細菌培養中の微生物群の変動

匂いが光合成細菌と違うとすれば緑藻類「クロレラ」であることが多いようです。
培養する過程で増殖した光合成細菌が餌不足などで衰えると、取って代わったクロレラが大増殖をするという「順番」があるようです。緑色になる前段として赤色が出現しなかったのであれば、光合成細菌の培養に失敗して、光合成細菌のエサをクロレラが直接使ってしまったのかも知れません。

顕微鏡で確認しなければ正確なことは言えませんが、200~400倍程度の倍率でチカチカと動いていれば光合成細菌で、プカーと浮いているような状態であればクロレラだと思います。

 観賞魚業界では「たね水」という商品名で緑色の光合成細菌が販売されています。菌の出所は浜名湖(ほぼ海水と同じ塩分濃度)だそうですが、淡水で培養すると赤くなってしまいます。
微妙な塩分濃度が必要なのかも知れません。メーカーの方から聞いた話では培養が大変難しく、かなり失敗作も出るそうです。1リットル5,000円位しますので、もし緑色の光合成細菌を培養できたとすれば、大もうけができるはずです。

農業と同様でトライアンドエラーから見つけたノウハウは貴重なものになると思います。いろいろやってみましょう。