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Answer MNB7

Q マイクロ・ナノバブラーを1か月ほど止めていました。本日再稼働させましたところ泡が全く出ません。故障でしょうか?それとも寿命なのでしょうか? 元通りに泡を出すためにはどうしたらよいのでしょうか?

A 1か月エアーポンプの電源を抜いておられた間バブラーは水の中に入れたままではありませんでしたか? もしそうなら、気泡が出なくなった原因はモノトランフィルムの内部に水槽水が侵入してしまったことが原因と考えられます。 バブラーには常に水圧以上の圧力の掛かった気体を供給し続けないと、モノトランフィルムに水が浸透して本来気泡が通過すべき間隙がふさがれてしまいます。

水圧の力というものはT様が想像されているよりもすごいものです。 昔から漫画などで忍者が竹筒を咥えて水の中を移動するような絵が紹介されることがありますが、あれは全く不可能なことなのです。

T様の水槽が30cmの水深だとすると、ボトム付近に付けられたバブラーの開口部には深さ30cm分の水圧が掛かることになります。 忍者が水面から30cmの深さで息を吸おうとしても、人間の肺の筋肉には30cm分の水圧を跳ね返すだけの力がないために肺を膨らませることができず息が吸えません。

スキューバダイビングでは潜っている水深と同じ圧力の空気を供給してくれるレギュレターと呼ばれる減圧装置が働いて背中に背負っているボンベの中の高圧空気の圧力を下げながら人間の肺に送り込んでくれるので、特に意識をしなくても空気が吸えます。 またシュノーケリングではシュノーケルを咥えている水深はせいぜい10cmほどですから肺を膨らませる(空気を吸い込む)力が水圧に負けることはありません。

ことほど左様に水圧の力は偉大なもので、水槽内にバブラーを取り付けたまま給気を停止しますと、一晩で気泡が出なくなります。 1か月も給気が途絶えますと、モノトランフィルムの内部は水びたしの状態になってしまい、そこから水を追い出すのはいかな高圧ポンプであってもまず不可能なこととなります。

洗浄して乾かしてもフィルムの内部に入ってしまった水は簡単には抜けません。 100円ショップで「シリカゲル」という乾燥剤を買ってきて、タッパーのような密閉容器にフィルムと一緒に保存しておくと、運が良ければ1年後くらいに復活させることができる可能性がありますが、必ず元に戻るという保証はいたしかねます。

今回のT様の症状はフィルムの寿命ではなく、フィルムに水が入ってしまったことが原因です。それを短期間で元に戻すことはできません。 交換用のモノトランフィルムセットをご購入いただいて交換するのが最も手っ取り早い対策となります。 SSグレードもSグレードも規格と価格は一緒ですのでどちらをお選びになっても構いません。

T様は「プロテインスキマー」という装置の名前をお聞きになられたことはありませんか?日本語で言うと「泡沫分離装置」とでも呼ぶのでしょうが、要は水中の有機物などを泡の表面に取り込んで、浮力で上昇させて取り除く装置のことです。この装置は海水でしか使えません。なぜなら淡水では海水のように細かい気泡を作ることができないからです。海水は淡水に比べて塩分のような様々な溶解物を抱えていますので、細かい気泡を出しやすいという物理的特性があります。

もうお分かりと思いますが、海水水槽ではSグレードの気泡でもかなり細かい状態を維持しやすいという恩恵を受けられるので、SSグレードに引けを取らないサイズの気泡を出しやすいのです。 もちろんSSグレードであればなおのこと繊細な気泡を出すことになりますから当然それなりのアドバンテージを持つことになるのですが、淡水水槽で現れるような明らかな差は感じられなくなりますので、気泡の発生量を稼ぎたい場合にはSグレードの方が有利という考え方も成り立つのです。 バブラーの気泡のサイズに対する評価は一種の「美的こだわり」に似たものがありますので、あくまでもユーザー様の用途、割り切りによって選択肢が決められるものだと考えるようにしています。 T様のバブラーにはSでもSSでもお使いいただけますのでご自由にお選び下さい。