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エビオスではPSBを上手く増やすことができないのですがどうしたら良いですか

 エビオスは弊社の商品ではありませんので責任を持ったご回答ができないことをまずご理解下さいね。


PSBは様々な餌で増やすことができるバクテリアであることはみなさんすでにご存じだと思います。


また一口にPSBとくくってしまうと何か単独のバクテリアのように思われるかも知れませんが、あの赤い液体中には数種類から数十種類のPSBの菌株が混在していることを知っておいてください。


それどころか、PSB以外の菌種(一括りに雑菌というあまりありがたくない名前で呼んでいます)も多数混じっていて、彼等の作り出す様々な成分があの PSBの悪臭 となっているのです。


弊社では 液体タイプのふやしてPSB と 粉末タイプのふやしてPSB の2種類の培養餌料を販売していますが、その中身は全くといって良いほど異なります。


でもどちらの餌を用いてもPSBは増えてくれます(当然ながら雑菌も増えます)。


すなわちPSBの餌の好みはかなり広いということを申しあげたいのです。


 


 エビオスはビール酵母を主体とした健康食品で整腸効果やビタミン・ミネラルの補給を主な目的として服用されているものです。


もう何十年も前から市販されており、副作用もなく安定した効果が得られることから多くの愛用者がいるようです。


 ふやしてPSBの液体タイプは匂いからもお分かりになると思いますが、魚類のエキスを主原料にした液体肥料に各種の添加剤を調合したものです。


アミノ酸が主体となった蛋白質が多く、土壌中の微生物の繁殖を促す目的で農業用に用いられていたものをPSBの培養に転用しました。


 粉末タイプは各種の食品材料を組み合わせたもので、PSBの研究者の皆さんが用いている培養資材の組成に近いものとなっています。


これらの3種類の餌を与えると、それぞれ餌の成分に最も適応した菌株のPSBが優占種として繁殖をするのだと考えてください。


 


 簡単に言うと、エビオスにはエビオスの成分を好むPSBが、液体タイプや粉末タイプのふやしてPSBにもそれぞれの成分に見合った菌株が増えると考えられるのです。


逆の味方をすれば、エビオスで増えたPSBはエビオス以外の餌では優占種ではなくなる可能性もあることになります。


2種類のふやしてPSBで増えたPSBにも同じことが言えます。


YouTubeなどでエビオスを使って簡単にPSBを増やしてしまうベテラン諸氏の投稿動画を見て、私にも増やせるかも知れないと意気込んで培養にチャレンジしたものの、投稿者とは異なる種菌を用いた場合、そこには失敗の可能性が潜んでいるのです。


市販の名の通ったPSBを種菌にした場合でも、うまく増やせないケースはあるでしょう。なぜならメーカーはエビオスもふやしてPSBも用いていないからです。


通販でめだか屋さんなどから種菌を購入する場合も、そのめだか屋さんがエビオスを使って増やしたものなのか、ふやしてPSBを使って増やしたものなのかで、やはり結果に大きな差が出ることが予想されます。


もし可能であるならば、PSBの販売者にどのような餌で培養したものかを教えてもらい、それに近い餌で培養すれば失敗の確率はかなり減るのではないかと思います。


 


 弊社では液体タイプと粉末タイプをミックスしたもので培養していますので、そのどちらでも何とかなるはずです。


ただし、寒冷期にはPSB自体の増殖能力が減退していますので、餌の種類よりも低温による活性低下のための失敗が多くなります。


いずれにせよ、5月以降の温暖期に培養するのがPSBの鉄則ですから、冬場は夏に作ったものを使うというのが賢い選択だと思います。


 


 下記の一覧表は私たちが主として培養することになる 紅色非硫黄細菌 の菌株ごとの餌の好みを表したものです。


「光合成細菌で環境保全」という故小林達治先生のベストセラーの著書から引用させていただきました。


PSBの培養を志す皆さんの参考になるのであれば、先生も笑って許してくれると考えてご紹介させていただきました。


著作権の問題がありますので、PSBの詳細な種名は省略させていただきました。


さらに興味のある方は著書をお買い求めください。amazonで買うことができます。



 PSBは様々な餌で増やせるとはいうものの、当然のことながら好き嫌いもあるようです。


+がついているものは増やせる餌、-がついているものは増やせない餌として理解してください。


0は餌として使ったことがないという意味です。


 


 表の中で+がいっぱい付いているものは餌としての汎用性が高く、多くの種類のPSBの培養に使えることを意味します。


少ないものは増やせる種類が少ないということになります。


酢酸やリンゴ酸などの有機酸は多くのPSBが餌として利用できますが、同じ有機酸でもクエン酸を好む菌株は少ないようです。


ただし増やそうと思う菌株にとって餌としての価値があるのであれば、クエン酸でも増やすことはできるのです。


エタノールを利用できる菌種が意外と多いようです。PSBはいける口なのかも知れません。


 


 これらの事実から、エビオスにはエビオスの、ふやしてPSBにはふやしてPSBのそれぞれ増やせる菌株というものが想像されることになります。


つまりエビオスで増えたPSBをふやしてPSBで培養しようとしてもエビオスほど上手に増やせない、またその逆のケースも起こりうるのです。


PSBといえばあの赤い臭い水という概念が私たちには浸透しているのですが、実は同じ色をした培養液であってもその中身の菌株が全く違うということもあるのです。


いわんや市販の有名どころのPSBに至っては、下手に増やされては商売あがったりになるのは必定ですから、どんな餌で増やしているかなどの情報は公開されません。


皆さんが失敗するのは当たり前なのかも知れません。


 


 弊社では比較的高価だったPSBは 「自分で増やして使えばずいぶんと安く使えるものなのですよ」 ということを知っていただきたくてふやしてPSBを商品化しましたが、これほどPSBの培養が皆様に知れ渡るとはメーカー各社も予想をしていなかったのではないかと思われます。


これもコロナ禍の中で起こっためだかブームが大きな要因になったのではないかと考えています。


他の観賞魚の例でもそうでしたが、めだかのブームもやがて沈静化してPSBの需要も少なくなるとは思いますが、PSBを自分で増やすという手法は広く皆さんに記憶されて、水槽管理だけでなく園芸や農耕、はては様々な環境対策として用いられる日が来るとの希望を持っています。


PSBはそれらの課題を十分にクリアーできる可能性を秘めているからです。


 


 

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