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冬期のPSBの培養方法について教えてください。

 冬場の寒い時期、窓辺での培養は不可能ではありませんが、どうしても夜間に室温が低下しますので温暖期のように短期間で色が真っ赤になるようなことはないと思います。
もし水槽に何かを浮かべることに抵抗がなければ、ペットボトルに種菌と培養エサを入れてヒーターが作動している水槽に浮かべておけば窓辺よりも安定した培養が可能です。その際、水面近くをペットボトルが横向きに浮かぶようにボトルに多めの空気を残して浮力を与えるようにすると良いでしょう。

 光合成細菌は本来嫌気環境で培養すべきものですが、少々の酸素があっても大きな問題とはなりません。ただし酸素があることで、光合成細菌以外の好気性の従属栄養細菌もそこそこ増えることになりますが、それらの菌が水槽に入ってもほとんど悪さはしないはずです。
 培養をお急ぎであればヒーターと水槽照明を併用すれば短期間で大量培養が可能となります。温度は35℃前後がベストでしょう。ただし、PSBの匂いを好もしいと思われる方はまずいませんので、ご家族の顰蹙を買わぬよう保存や悪臭対策には最大限のご注意をお願いいたします。
お急ぎにならないのであれば、さし当たって使う分だけ500ml程度のペットボトルで少量を培養し、大量培養は電気代の掛からぬ初夏の到来を待つのがベストではないでしょうか。

 できあがった光合成細菌の添加量はまさに「適当に」という言い方しかできません。
多く入れすぎて生物に弊害が出ることはありませんので大胆に投入して下さい。
以前弊社が管理していた東京ドームシティのラクーアというお風呂屋さんのクラゲ水槽には800リットルの水量に対して2週間毎に500mlを投入していましたが、投入直後若干の薄濁りを感じますが、3時間ほどで透明に戻りました。
クラゲは絶好調です。
おそらく光合成細菌と培養液の中の有用成分がクラゲの体内の共生藻の活性を高めていたのではないかと思います。
ラクーアのクラゲは「カラージェリーフィッシュ」と呼ばれるカラフルなクラゲで、ブラインシュリンプやコペポーダを捕食すると同時に体内の共生藻が光合成を行い、作り出した栄養分を家主のクラゲにも分けてくれます。投入した光合成細菌の培養液は共生藻のコンディションの維持に有効だったのではないかと推測しています。共生藻の活性が高ければクラゲも元気になるのです。

 弊社のできたてPSBは塩分耐性がないため海水水槽内で生き残れる可能性はありません。つまり海水水槽でも光合成細菌がなにがしかの効果を示す理由は、菌体内や培養液の中の様々な成分が、海水水槽の水質をコントロールしている水槽内に棲んでいる微生物群にも有功に働いていたのだと考えています。
ちなみに弊社の90cm水槽(150リットル)には多数のメダカが泳いでいますが、500mlまるまる1本を投入しても何のトラブルも起こりません。
質問者は200リットルの水槽をお持ちだそうですが、念のため100ml程度を週に1、2回投入し、様子を見られることから始めては如何でしょうか。
また水草水槽では従来の水草肥料と同等以上の肥料効果を示すことが明らかになっています。植物は光合成を行ってアミノ酸を作り出します。光合成細菌の体内物質としてアミノ酸が大量に含有されていることが分かっています。植物はアミノ酸を直接吸収すると、アミノ酸を作り出すエネルギーを生長や結実に振り向けることができます。水草用の肥料よりも光合成細菌は即効性を示す効果があることをご理解いただけたと思います。光合成細菌の産業的用途としては農作物への散布が圧倒的に多いのですが、アクアリウムの水草にもまた水槽全体の環境改善にも有効であるのはそのような理由があるからです。

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