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水の三角関係 はじめに

 はじめに
日本の水は生物飼育に適していると言われています。私たちの身の回りの水道水の多くは軟水であり、概ね中性です。それは魚や水草にとっては大変良い水質であることを意味しています。
 しかしこの水道水の中でエアレーションを行ったらどうなるのでしょう? エアーによって攪拌された水道水のpHは少しだけ上昇し、弱アルカリ性を示すようになります。それは水道水に含まれていた炭酸ガスがエアレーションによって追い出されたからです。炭酸ガスは水に溶けやすく、かつ追い出されやすいという性質を持っています。水に溶けた炭酸ガスは水中に「炭酸」という酸性物質を形成して酸性を示します。
化学式で書くと



H2O + CO2 → H2CO3
 水    炭酸ガス   炭酸


となります。
炭酸はさらに次のような2段階の電離をおこし、H+(水素イオン)を生じます。


H2CO3  →  H+  +  HCO3-
炭酸    水素イオン   重炭酸(炭酸水素)イオン



HCO3-  →  H+  +  CO3--
重炭酸イオン         炭酸イオン


ここで発生した H+(水素イオン)は酸性を示す指標で、その濃度がpHをあらわします。
エアレーションで炭酸ガスが追い出されると「炭酸」が減り、もともと溶け込んでいた硬度物質に見合った弱アルカリ性を示すことになります。


 硬度とpHと炭酸ガスは水中では相互に影響し合う三角関係にあります。
硬度が一定ならば、炭酸ガス量が増加するにつれてpHは下がり、減少すれば上がります。炭酸ガス量が一定であれば、硬度が高くなるにつれてpHが上昇します。
pHが一定であれば、炭酸ガスの溶解量が増すに釣れて硬度は上昇することになります。
この辺の因果関係を良く理解していないと、水草を上手に管理することができませんし、海水水槽のpHコントロールに頭を悩ますことになります。
アクアリストでこの三角関係を正しく理解されている方は少なく、3つの数値を追求して行くとたいていの方が迷路にはまり込んでしまいます。
次回からおさらいのためそれぞれの要素について解説を加えたいと思います。


 

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